梅毒向け筋注製剤『ステルイズ』
ここ最近、ニュースやTwitterでも「梅毒」という言葉が頻繁に見られるようになってきました。当然、まずは罹らないための対策が働く女性にもお客さん側にも重要なのは前提で、罹った後のこと、「ステルイズ？知らない」という女性もまだまだ多いと思うのでこちら載せておきます。
初期症状なら１回の注射で、後期梅毒でも３回の注射で治るといわれている持続性ペニシリン製剤、筋肉注射剤のステルイズという薬品が日本でも認可されたとファイザー社が発表したのは９月２７日のことです。実はこの薬、国際的にはスタンダードに使われているものだったんですね。
ファイザー株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：原田明久、以下ファイザー）は本日9月27日（月）、「ステルイズ®水性懸濁筋注60万単位シリンジ/240万単位シリンジ」（一般名：ベンジルペニシリンベンザチン水和物）の製造販売承認を取得いたしました。
本剤は、梅毒の治療薬として開発された持続性ペニシリン製剤です。梅毒は進行性の性感染症の一つで、日本では2010年以降感染者数が増加傾向を示していました。そのような中、ステルイズは早期梅毒に対して単回投与で治療効果が期待できること、アドヒアランスの低下による治療失敗は考え難いこと、これまで海外では梅毒患者の治療に貢献してきた実績があること、また、これまで耐性菌の報告がないこと等を踏まえ、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬」として関連団体（日本感染症教育研究会）から要望され、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討結果を受けて、厚生労働省よりファイザーに開発要請がありました。その後、要請により実施した日本人における第Ⅰ相試験の結果と公表論文や海外添付文書等に基づき製造販売承認申請を行い、この度「梅毒トレポネーマ」を適応菌種、「梅毒（神経梅毒を除く）」を適応症として承認を取得しました。
特効薬があるなら梅毒は安心だね、ではないよ。ということだけは念を押して申し上げておきたいと思います。
